樸堂コトノハ

− 等身大の佛教 −

托鉢

今日は朝から托鉢がありました。

朝の7時半から正午過ぎまで、途中、2回ばかり休憩をはさんで、約4時間半の行程です。

地元の佛教会が主催し、市と社会福祉協議会のご協力を得て、合計14名の各宗派の僧侶が参加して行っているものですが、浄財はすべて社会福祉協議会に寄付されます。

お釈迦さまの頃の托鉢は、1日1回、お昼に行じられて、お布施された食物をその日1度の食事として頂くという形だったそうですが、佛教がインドから中国、そして日本に渡り、日本では現在、お米や金銭が主にお布施されるようになっています。

現在はお釈迦さまの時代とは違いますし、お国柄も違うわけですが、私は、托鉢には私たち僧侶の一つの原点があるように思えます。

そういう思い入れもあって、私は数年前にかなり丈夫な生地で托鉢衣(たくはつごろも)を作りまして、これで何があっても何とかなるんじゃないかと、楽天的なことを考えたりしています。

さて私たちは、浄財をお受けしたときに「財法二施、功徳無量、檀波羅蜜、具足円満ないし法界平等利益」(ざいほうにせ、くどくむりょう、だんばらみつ、ぐそくえんまん、ないし、ほっかいびょうどうりやく)とお唱えいたします。

これは、「財(物やお金)のお布施と法(佛のみ教え)のお布施は、功徳が計り知れない。この布施によって一切の世界が平等の利益を得て佛さまの世界に至る。」という意味かと思います。

今日は少々暑いぐらいの気温にもなりましたが、素晴らしい秋空のもと、貴重な時間を頂戴することが出来ました。

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托鉢